塗膜は、1mmにも満たない厚さで太陽光や風雨などから建物を守っています。
しかし、塗膜は寿命があり手入れをせずに長く放置しますと、美観のみではなく保護機能も低下し、建物の劣化に結びついてしまいます。新築時の外壁塗膜で6〜7年、フッ素樹脂塗料を塗っても15年の寿命と言われています。
塗膜が劣化してしまうと、建物自体が紫外線や雨にさらされることになり、塗替えをする頃には素材の交換や余計な下地処理が必要となってしまい、費用がかさむことになります。そうなる前に早めの塗り替えを行うことが経済的に建物を美しく長持ちさせるポイントです。
最近多い、窯業系サイディングのタイル調・レンガ調・石目調などはそのままの状態を保ちたいならクリアー塗装がおすすめなので、色あせや劣化が見られる前のメンテナンスが必要となります。
塗膜の寿命
サイディング・・・・・10年 木部・・・・・・3年
吹付け塗装の外壁・・・6〜10年 鉄部・・・・・・3年
ALCパネル・・・・・・10年
カラートタン屋根・・・5〜8年
コロニアル屋根・・・・10年
塗膜の劣化順序
1.艶がなくなってくる
2.色があせてくる
3.表面が粉っぽくなってくる(チョーキング)
4.ヒビが発生したり、コケや藻が付着してくる
5.塗膜がはがれてくる
塗膜が太陽光や風雨などから建物を守っています。 | 時間の経過とともに塗膜が劣化し、美観も悪くなります。 | |
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良い塗料を選ぶ、又は、早めに塗り替えることが経済的で建物も長持ちします。 | 建物自体が傷み、修繕費がかさみます。建物の寿命にも影響します。 |
塗料の役割
塗料を塗ると素材の表面に丈夫な塗膜を作り、劣化要因から素材を保護します。 | 定期的に塗替えを行うことで、建築物を長続きさせることができます。 | |
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塗料は、建築物に色やつや、平滑仕上げから模様のある立体感のある仕上げなどで美し、快適な生活環境を与えてくれます。 | 塗料には、防かび性や抗菌性、高耐久性、遮熱・断熱性、結露防止など、特別な機能を持つものがあります。 |
チョーキング
新築の頃と比べて色が違って見えるのは、塗膜が傷んで表面の色が褪せたり、酸性雨などの影響で変色しているからです。
塗膜に艶がなくなり、外壁を手で触ると、白く粉が付きませんか?
塗膜の表面がが紫外線や風雨で劣化しチョーキングを起こしています。
これは塗膜の初期劣化状態で、素地の保護機能が失われつつあります。
ヒビ割れ
モルタルの壁です。
実は、モルタル自体の 防水性能は低く、塗装が防水の役割をしています。塗装が劣化してくると、徐々に
水分を吸収していき、様々な建物の劣化を招いていきます。
これは、サッシの角からヒビが入っていますね。
少しのひび割れから知らず知らずのうちに水が入り込み、 確実に壁の内部をむしばんでいきます。その結果、壁だけでなく、「柱」まで
腐らせてしまうこともあります。
色あせ
窯業系サイディングの色あせです。
窯業系サイディングは塗替えしなくても良いようなイメージがありますが、年数が経つとこんなになってしまいます。
新しいままの風合いを維持したいのであれば、色あせる前にクリアーの塗装を定期的にすることがおすすめです。
金属系サイディングも色あせがあり半永久的ではありません。特に、海辺の地域には、たとえアルミニウムや銅のものでも金属サイディ
ングはお薦めできません。
目地コーキングの割れ
窯業系のサイディングとサイディングの目地にヒビが入っています。
サイディング自体はきれいですが、コーキングが劣化したためです。
コーキングの防水能力が失われ外壁内部へ水が浸入しサイディングボードが吸水する事により、ボードの寿命が短くなってしまいます
目地のコーキングの割れ
これも、サイディングの目地が劣化し割れています。
中の防水層が見えています。
建物の歪みや振動,熱による収縮によって,サイディング同士の継目(=目地)が動きます。そこで、動いても割れない柔軟性のあるコーキングでつないであるのですが、外壁の塗膜より劣化しやすく、もちは5〜6年です。
古いコーキングをきれいに取り、打替えます。
せっかく、足場を立てて施工するのですから長持ちするように打替えするべきです。
サッシ廻りのコーキングの割れ
窓廻りのサッシとのコーキングが劣化し、ひび割れています。
窓廻りからの雨漏れはほとんどがこれが原因です。
表面の塗膜がひび割れていてコーキング自体は痩せているだけなら『増し打ち』でも良いでしょうが、剥がれたり避けたりしている場合は『打ち替え』たほうが良いです。
施工直後は見た目分かりませんが、増し打ちしたら2年後にはまた割れたという事もあります。
カビ・藻
外壁に発生したカビや藻です。
日の当たらないじめじめした部分に発生します。
カビや藻は外壁塗膜の劣化により壁自身の含水率が上がると発生しやすくなります。
塗替えでは防カビ性能を持つ塗料で塗替えできますが、新築時にはその性能がない塗料を使うことが多いようです。
ご自身でたわしと水で落とすこともできますが、塗膜自体を痛めてしまい、より含水率が上がることで再発の頻度が高まります。
雨だれ・雨スジ
雨だれの汚れです。
このような凸凹の多い外壁では特に目立ちます。
サッシの角からの雨だれも多いです。
ホコリ等の汚れが流れたまる場合と、サッシのコーキングに含まれる可塑剤が流れていることもあります。
現在は、低汚染型の塗料や光触媒など汚れが付きにくい塗料もあり、その効果がない塗料よりきれいを保てます。。
木部の劣化
破風やウッドデッキなどの木部。
木部は劣化しやすい部分です。
塗膜が剥がれています。こうなると美観を損なううえ、木自体も傷んでしまっています。
既存の塗膜をペーパーや電動工具(サンダー)等で除去します。
鉄部の劣化
鉄部が錆びています。
錆はほかっておくとどんどん進行しボロボロになってしまいます。取替えが必要になる前に再塗装する必要があります。
塗替えの場合、どんな良い塗料を使うかよりも、どれだけ丁寧に錆を除去するかが大切で、もちが違ってきます。
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